ここのところ毎日、らんちゅうの稚魚が数匹ずつお亡くなりになってます…
調子悪い金魚はよーくみると分かります。発泡スチロールで飼ってる稚魚は大丈夫なんですが、調子が悪いのはプラスチックケースの稚魚だけ。最初はカビかな?と思って頻繁に水換えしてたのですが、なかなか改善されませんでした。
原因はおそらく、昼と夜の水温差ですね。らんちゅうは寒くても暑くても平気なんですが、急激に水温が変わると体調を崩します。この部分は人間と一緒ですね、エアコンの効いた室内、外は猛暑を行き来していると自律神経がまいってしまって、免疫のチカラも落ちてきます。
最近は雨の日が続き、朝方に冷え込む日もあったので、保温効果のうすいプラスチックケースの金魚は水温差に耐えられなかったのでしょう。
それでも、管理が大変なのでヒーターで水温はコントロールしたくありません。
魚の表面は粘液で覆われていますが、体調が悪くなると白っぽくなるんです。ひどくなると、表面がとろけたような粘膜に覆われたりします。通常、これは細菌やウイルスからカラダを守るバリア機能をはたしているので、粘液の分泌異常を起こすと、体内に病原が侵入しやすくなります。魚の呼吸器エラは、直接水に触れ表面に出ている構造ですし、エラにはウロコもないので、体を守る唯一の手段はこの粘液だけなんです。元気そうな金魚でもエラに感染症を起こしてしまうと、呼吸が出来なくなりすぐに死んでしまいます。
魚の表面の粘膜、漢方で言うとこれはまさに「衛気」。
人間の場合は「気」は見えませんが、まさか金魚で目にするとは。
漢方・中医学の気の一つ「衛気」。これは皮膚や気管支、鼻などの体表をくまなくめぐり、粘膜細胞を強化して防衛力を高め、バリアをはりめぐらす働きを指します。衛気を強化すると花粉やハウスダスト、細菌やウイルス、有害な化学物質、高低温や湿度、乾燥などから身体を守る力を高めてくれので、皮膚や呼吸器系のトラブル、風邪をひきやすいとき(喘息・気管支炎・アトピー性皮膚炎など)によく使います。また、衛気が弱ると汗(体液)がだだ漏れになってしまいうこともあので、多汗症にもおすすめです。
らんちゅうの体質までは分かりませんが、
衛気を高めれば話は早い。代表的な処方「衛益顆粒」。これを少しだけ稚魚に与えてみました。
でも・・・稚魚が食べる前にサラッと水に溶けました。
なるほど、水に溶けやすいようにメーカーさん、色々工夫されてるんですね・・・
オリジンPは溶けにくいので食べてくれたのに・・・
(オリジンPはプラセンタです、生殖能力を高めるの働きがあるので産卵期のメスにあげました)
そういえば、衛益顆粒の実験データに、構成生薬「黄耆」がラットのグチャグチャになった鼻粘膜など呼吸器の粘膜を修復したデータがあったはず。おそらく生薬なら使える!
さすがに生薬は煎じてからの薬浴になりますが、試してみます。