先日、「エストロゲンと環境ホルモンと生殖能力の関係」で環境ホルモンや有害科学物質の影響で、生物の生殖器や性行動の異常が問題になっているとお伝えしました。

合わせてこちらもどうぞ→健康を害する様々な毒素

現代社会は工業化が進んだ結果、大気や土壌が汚染され、有害な重金属や化学物質が、空気や食物、水などから、私たちの体に入ってきます。 徐々に体内に蓄積していく有害物質は、現代人の健康被害の一因とみなされています。そして赤ちゃんをはぐくむ女性の体内にも、同じように有害物質が蓄積しているのです。 蓄積された有害物質は、卵子や精子の質の低下を招き、不妊や流産のリスクを高めます。また、胎児に移行すると、先天性異常、アレルギー体質を招く原因にもなってくるので注意が必要です。

50年前の公害、水俣病(メチル水銀による中枢神経性疾患)

水銀に汚染されたものを食べたことにより、中枢神経が侵されてしまう病気です。通常、有機水銀は一度体内に入ると排出されることはなく、その人の中枢神経を侵し続けます。
当初は、汚染されたものを食べないかぎり、水俣病になることはないと言われ続けていました。しかし、汚染物質を口にしたことがない子供が水俣病と同様の症状で苦しんでいました。ところが汚染されものを食していた母親は、いたって健康に問題はありません。医学者たちは、その母親の健康をみるにつけ、その子どもらが水俣病であるとは信じる事ができなかったそうです。

のちに、
「おなかの中の赤ちゃんは胎盤を通して、母親が吸収した水銀を取り込んだ。逆に母親は出産という形で水銀を体外に排出することができたため水俣病を発症しなかった。」
ということが分かってきました。

2006年の日本薬学会千葉大と日本薬品開発により、血中PCB(ポリ塩化ビフェニール)濃度を測定した研究が発表されています。
驚くことに、30代の出産経験がある女性は、同年代の男性・出産経験のない女性よりも大幅に血中PCB濃度が減少していることが分かります。
PCB血中濃度
母親から胎児へ移行する物質は、まだ十分な研究がされていないのが現状です。有機水銀やPCBは移行しますが、ほかにも胎児に移行する有害物質がある可能性はとても高いと思います。これから出産を望む方は、日常生活にひそむ有害物質にとくに気をつけて生活することをおススメします。

また、リンク先のページには
「出産経験有の大麦若葉エキス末の飲用者は、そうでない出産経験者より平均約20%程度血中PCB濃度が低く、大麦若葉エキス末によるPCB低減効果が認められた。今後さらにN数を増やすと共に、他の化学物質の低減効果についても検証する計画である。」
という結果・考察が上げられていますが、ここで使用されている大麦若葉エキス末は通常の青汁ではありませんので、ご注意ください。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事