栄養をバランスの良く摂る。これは健康な身体を維持するための基本です。食事の回数が減れば栄養が不足します。偏食傾向にあるならこれもまた同じです。
最近は食べ方に関する本や、食事回数を減らす健康本などもよく目にしますが、理想的には赤ちゃんが欲しい方は、自律神経のバランスを整え、ホルモン分泌をよくするために3食摂るべきです。ただし、ちゃんと「お腹がすいた」時に食事をすることが大切です。食事の時間だからと空腹感がないのに食事をするのはお勧めできません。
漢方・中医学では消化器系は「脾」に該当します。
脾は消化吸収だけではなく、栄養を体に必要な形に変化させる働きも含まれます。脾が弱ると、せっかく栄養があるものを食べても消化吸収できませんし、また栄養をうまく利用できないと体にとって不要な痰湿(コレステロールや余計な脂肪、むくみなど)が蓄積されてしまいます。
実際、朝食を摂られてない方はかなりいらっしゃいます。不妊子宝相談でもよく話題になるテーマです。
- 「朝、食欲がない(食べたくない)」
- 「忙しくて食べる暇がない。」
- 「忙しいのでパンを食べる。」
このようなお話もよく聞きます。
出来れば朝食はその日一日活動するためのエネルギー源ですし、早く起きて太陽を浴び、朝食を食べることによって、体内時計もリセットされるので、自律神経やホルモンバランスを正常に保つことに繋がります。一日の中でも最も重点を置いていただきたい食事です。
「朝、食欲がない(食べたくない)」
このタイプは、無理して朝から朝食を食べる必要はありません。漢方・中医学の観点では脾(胃腸)の働きが低下しているので、無理に食べてしまうと消化不良、または未消化の食物は身体に余分な老廃物や毒素を作る原因にもなってしまい、さらなる体調不良を引き起こす原因にもなってしまいます。まずは野菜スープやお粥など、胃の負担にならないものから消化にやさしいものを摂るようにし、徐々に胃腸を慣らしましょう。
まずは、朝食を食べたくなるようなカラダ作りをするのが最初です。夕食を遅く食べたり、寝るのが遅かったりすると、睡眠中は消化能力が落ちるため胃腸に負担がかかり、このような状態に陥ってしまいます。夕食は早めに、どうしても遅くなってしまう場合はよくかんで、胃腸の負担を軽減してあげることが大切です。
「忙しくて食べる暇がない。」、「忙しいのでパンを食べる。」
このタイプは、まずは朝食をゆっくり食べる時間を確保するのが最優先。テレビなどを観て、夜更かししている方が非常に多いので、朝をゆっくり過ごすため、早めに就寝に入るようにしましょう。
また、パンなどに多く使われているはマーガリンやショートニングには妊娠の大敵、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸が多く含まれている傾向があります。栄養面でもパンなどの精製された穀物を頻繁に摂っていると、身体に必要なビタミン、ミネラルが不足する傾向があります。
お米の場合、主菜、副菜などを摂取する機会が多いのでこの不足を補う傾向が高まるためです。ですから和食中心(出来れば無農薬玄米、五穀米など)の食事を心がけることでミネラル不足は改善されます。
脾(消化器系)の働きは、筋肉の機能維持にも関わっています。そのため胃腸の調子が悪かったりすると、疲労感が増したり、筋肉のひきつり、痙攣などの症状がでてしまうこともあります。
夏場は熱さや湿気が多いので、脾(消化器系)が弱りやすく、
食べてもうまく消化吸収できない → 栄養不足で症状が悪化
このような悪循環になることもあるので、特に注意が必要です。