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漢方の知恵で目の健康を守る

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漢方は、古くから「未病先防」と「抗老防衰」、つまりセルフメディケーションアンチエイジングを重視し、人々の健康を守ってきました。それは超高齢化社会をむかえた現代にこそ生かしたい知恵といえます。 最近では、スマートフォンの普及によって、若い人たちの間に急速にスマホ老眼と呼ばれる目の深刻な症状が広がっています。テレビやパソコン・IT家電などの液晶画面に長時間接することが日常化し、若者だけでなく、小さなお子さんから年配の方まで、全ての世代が視力低下やドライアイ、かすみ目などのリスクにさらされています。 なかでも、白内障緑内障加齢黄斑変性症などの視力障害に繋がる眼病は生活の質に大きく影響します。 現在のところ一度発症してしまったら、症状を改善し、視力を回復する有効な手段はほとんどありません。 漢方の知恵で目の健康と若さを保って深刻な眼病を予防しましょう。 漢方では、目は五臓のはたらきや精気が充実していれば、物がよく見えると考えられてきました。 また、目の各部位の状態から、五臓の状態を知る「五輪学説」という理論があります。 五輪学説では視力に重要な役割を果たす瞳孔や角膜は、とくに「肝」と「腎」に関連しています。 また、視力の低下は老化現象の一つでもあるので、アンチエイジングも大切です。 老化や寿命に最も大きく関わる臓器は「腎」 目の機能に深く関連する臓器は「肝」 「肝腎かなめ」と言うように生命活動の中心である肝と腎は、お互いにその働きを助けます。 目においては、腎に蓄えられたエネルギーが肝の血と協力して目に栄養を送り、健康を保っています。 肝には「全身の気を巡らせて、精神状態を安定させる」、「血を貯蔵して、必要に応じて他の臓腑や器官に分配する」働きがあります。 肝は経絡によって目とつながり、肝のはたらきに異変が起こると、目にも影響が現れます。 肝はストレスを受けると気血の流れが滞り、その状態が続くと溜まった気が熱となって頭まで上昇し、イライラし怒りっぽくなったり、頭痛や目の充血、炎症、かゆみなどが起こります。 このような時に役立つ漢方薬は加味逍遥散(かみしょうようさん)川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)などがあります。 菊花、金銀花、ケツメイシなどは肝の熱を鎮め、気の流れをよくする働きがあります。 また、肝に蓄えられた肝血は経絡を通って目に栄養を与え、涙となって潤し保護しています。 肝血が不足すると目に十分な栄養や潤いが届かないので、眼精疲労視力低下ドライアイかすみ目などが起こります。 筋肉も肝血から栄養をもらって働きを維持しています。目の栄養ともいえる肝血が不足すると、筋肉が疲れやすくなり、けいれんなどが起こり、目のピント調節をする毛様体筋の働きにも影響します。 このような場合には「飲む目薬」とも呼ばれる「杞菊地黄丸」(こぎくじおうがん)を用います。 これは「腎」を助けながら、目の栄養となる肝血を補う処方ですので、アンチエイジングに最適な漢方薬と言えます。

目に良い薬膳食品

明目作用(目をよくする)や補気補血作用(目に栄養を与える)のある食材は、 レバー、アワビ、菊花、枸杞の実、ニンジン、ほうれん草、かぼちゃ、大豆、ブルーベリー、鶏肉、牛肉などです。 腎の働きを助ける食材は、ごま、キクラゲ、卵、豚肉、ホタテ、なまこなども摂り入れると良いでしょう。 日々の養生を中心に、いつまでもいきいきとした目で過ごせるように漢方の知恵を活用してください。